社会貢献コラム
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2018/5/14 更生保護:保護司の活動について(東京支部 堺 俊治 氏)

更生保護:保護司の活動について

 

東京支部 堺 俊治

 

退職とともにスタートした保護司の活動が、1期2年で7期目に入っています。「保護司」という名称は知っていたものの、詳細を知ることになったのは法務大臣から委嘱を受けてからです。保護司としての任用は65歳までで、76歳以上は再任されないことになっています。活動の性質上、勤務をしながらでは後述する対象者との面接に関わる時間調整が困難で、職場の定年延長とともに後任の選任が難しくなり、定員不足に悩んでいる地域もあるようです。保護司は、実費弁償以外は支給されない無給のボランティアと法で定められています。

保護司の活動には各種ありますが、対象者(犯罪や非行をした人)を相手にした“保護観察(処遇)”が中心です。この活動は、対象者の再犯を防ぎ、非行をなくして立ち直りを支えるため、各都道府県にある保護観察所の保護観察官と保護司(基本的には民間人)が連携協力して地域の中で適切な処遇を行っていくものです。具体的には、保護司が対象者と月2回程度面接し、生活状況等を把握するとともに、対象者が必ず守らなければならない約束事(遵守事項)をきちんと守って生活するように指導、指示を行います。複数の対象者を担当すると、面接の日時が人数分だけ増えるため、自らの日常生活の時間調整に苦労することもあります。対象者は1号~4号に区別されます。1号は家庭裁判所で保護観察の処分が決定された少年で、比較的軽度な罪を犯したケースです。2号は少年院、3号は刑務所に収監された者で、収監中から身元引受人と連絡を取り、仮退(出)院、仮出所してからの住居、仕事などについて調整します(環境調整といいます)。仮退(出)院、仮出所してからは、刑の満期まで保護観察が義務になります。4号は保護観察付きの執行猶予刑で、比較的長期に亘ります。

そのほかには、法務省が提唱する「社会を明るくする運動」(犯罪や非行のない地域社会を作る全国的な活動)、薬物乱用防止の街頭キャンペーン、人権啓発に関わる話し合いや街頭キャンペーンなどへの参加があります。

 

保護観察期間中に月2回の面接をし、非行もなく、遵守事項を守っていれば満期前に良好解除となることがあります。そのあとは保護司として会うこともありませんが、年賀状をもらったり、当時は少年であった対象者に子どもが生まれ、家族一緒に元気に暮らしている、という話を対象者の保護者から聞くと、苦労が報われた感じがします。ただ、保護観察中に再び罪を犯すケースもあり、明るい社会を作るために地域社会が一体となって取り組んで行く必要性を痛感しています。

 

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「著者は最後列左から2番目」

 

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