社会貢献コラム
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2021/7/19 私のボランティア活動(大阪支部 渡邊 勝次 氏)

私のボランティア活動 

~HSC(シニアクラブ)の設立による風通しの良い地域社会を目指して~

 

大阪支部 渡邊勝次

※事務局・注 写真をクリックすると拡大表示されます。

 

私がやってきたボランティア活動を以下列記してみる。

  • ① 退職して直ぐに宝塚市主催の環境関連の連続講座を受講した。その同期卒業生で「環学会」というグループを結成して、地球温暖化防止を主題に活動。具体的には講演会や実技指導を通して段ボールコンポストや緑のカーテンの普及を市とコラボして活動。エネルギーの節約、生ごみの減量などに貢献している。
  • ② 自治会(町内会)にHSC(シニアクラブ)を設立して住み易い街づくりに貢献する。
  • ③ クラシックギターの指導をし、ソロ曲や合奏などの練習や演奏会を通して音楽の楽しさを知ってもらう。個人的には依頼されて喫茶室や小ホールなどで演奏会を開催する。
  • ④ コンビニの軒数より遥かに多い神社の話や、その御祭神を通して古事記の神々や日本の成り立ちなどを講演活動を通して多くの人に知って貰う。

 

  • ●HSC設立まで

以上が私のボランティア活動の概要であるが、スペースの関係上掲題にも書いた②の活動に関して書き進めていきたい。

退職直後から自治会の事務局を手伝う様になった私は、一部役員の人達だけで運営されている事を問題にして先輩諸氏に聞いてみた。自治会に関心のある人が殆どなく、その解決策として老人会を作って仲間を広げる事が毎回の役員会で話にでるが全く進行しないとのことで、最大のネックは会員が集まらないとの事でした。私の所属する自治会はマンションが林立いていて、約1700世帯を擁する宝塚市内でも2番目に大きな自治会です。私は自治会の事務局をしていたので、その連絡網をフルに活用して老人会を作る決心をしました。以下どのような事に注意して、設立にこぎつけていったかを記す。

  • 1.山之内製薬の営業時代に培った手法を元にして、設立までのマイルストーンを作成し、一つ一つ徹底的につぶしていった。
  • 2.入会し易い様に会費はゼロにして、社会福祉協議会に交渉して予算を確保。
  • 3.他の自治会にある老人会は自治会とは別組織が多かったが、私は自治会の下部組織としての老人会を考えた。その上で自治会事務局の立場をフルに活用して、会員募集に関するポスターやチラシを配布、掲示をしていった。
  • 4.会員募集に対して応募してきたのは二人だけだったので、人脈を活用し個々にあたりなんとか昼食会を兼ねた結成式に参加してくれる人を20人程集めることが出来た。

広く普及させたいという気持ちを持っていたので、老人会ではあるが年齢制限をなくした。

 

 

  • ●HSC設立後の内容

1.60歳前後の女性陣から「老人会」とか「シニアクラブ」とかいう名前に対して拒否意見が多く出たので、会の名前をHSCとした。私たちの自治会の名前は「花のみち自治会」で、この花のみちは桜の名所である。よってHSCのHは「花のみち」のHで、Cはクラブであると共にSはシニアのSだけでなくサクラのSも含み、しかも当自治会の会員に宝塚歌劇も含まれているのでその象徴であるスミレも含むこととした。

会員の長老が3つのSを巧みに入れて詩を作ってくれたので、私が曲を付けて「HSCの歌」とした。後述する楽器演奏部会などが演奏してくれている。

2.入会申込書に氏名、住所の他趣味、特技を書いて貰った。

3.地域の清掃活動、子供の見守り活動などの実施、部会活動を通して知人、友達の輪を広げる。

 

  • 部会活動

各自に提出頂いた趣味、特技を参考に部会の設立を依頼して回り、以下の部会を短期に設立する事が出来た。これは私が自治会の事務局のみならず、HSCの事務局も兼務していたので、比較的スムーズに進める事が出来た。

01.パソコン部会:パソコンの修理、指導、スキルアップに貢献。

02.映画部会  :毎週1回名画を上映する。これはHSCの会員集めも視野に入れて実施した。

色々なジャンルの映画を上映し、鑑賞に訪れた人を皆HSCに勧誘。

03.囲碁部会   :ベテランの人達の対戦場所の提供、初心者の指導。

04.カラオケ部会:週1回開催し、コミュニケーションの輪を広げる。

05.山歩き部会 :月1回近隣の山を散策。自然に触れ、仲間の連帯と健康に役立てる。

06.詩吟部会  :詩吟を通し漢詩の世界に触れ、詩的感動と健康の増進に役立てる。

07.太極拳部会 :週1回、早朝の日の出を拝みながら実施。健康と体力作りに役立てる。

08.楽器演奏部会:ギター、ハーモニカ、オカリナ、フルートなど。月3回の練習と色々な施設への慰問を実施。

09.塗り絵部会 :サクラクレパスから無料講師派遣。脳の活性と生きがいに結び付ける。

10.摂津国歴史探訪部会:2か月に1~2回、健康増進と地域の歴史に通じ郷土愛を養い、交流を深める(写真)。

 

 

 

 

 

 

11.ラジオ体操部会:年末年始を除き毎日実施。健康と親睦を深め、子供の地域への溶け込みを促進する(現在は60人位に増えている)。

12.麻雀部会  :これは設立時に少しもめたが、指先や脳の活性化、懇親などの効果は大きいと判断して、賭け麻雀をしないとの確約のもとで設立できた。

13.ペン習字部会:月2回講師の下練習し美しいペン字の修得をする。

14.小唄部会  :月2回小唄並びに三味線を習い、日本文化を知り、趣味を広げる。

 

  • 活動や練習の場所としてマンションの集会室を無料で貸してくれた管理組合や自治会からの支援

のお陰で会費無しで運営出来ているのは大きい。

従来は同じマンション内にいる知人と話をする程度と云うのが殆どであったが、HSCを作って

活動が順調に動き出してからは、マンション間の人の交流も出来てきたし、道端での雑談なども

目にするようになってきた。

バス旅行(写真)も実施したが従来ではとても考えられなかった事だと思う。

知人が増えれば人材の確保もし易く、自治会の活動も活発化して、広く浸透していくようになった。私自身は今自治会とHSCの役員をどちらも抜けさせて貰っているが、その後HSC

は順調である。閉会になった部会もあるが、新しくゴルフ、スポーツ吹矢、コーラスなどが設立

され盛況である。ただ現在は武漢コロナウイルスの為活動が少し減っているが、今でもHSCの地

域への貢献度は大きいと思う。心からHSCを設立して良かったと思って居る。

今の私はボランティアでクラシックギターを教えたりしている合間に、4年制の阪神シニア

カレッジで学生生活を送り、スキルアップを図っている。また現在の趣味である日本神話や神社

巡拝、和歌などを活かして何が出来るか、ポストコロナを楽しみにしている。

 

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