

あすてらす俳句会報
令和7年6月(第358号)
6月句会 令和7年6月27日
今年1番の真夏日の1日、新人の馬場さんをむかえ7名、欠席投句2名で合評の際も意義深い論議を交わしながら句会は進みました。
今月の兼題 「扇風機」「バナナ」
- ** 天賞・高得点(3点句以上)***
チェシャ猫の笑うが如し夏の月 彌紗
荒れ庭の主になりしドクダミ草 彌紗
トロトロとレトロ喫茶の扇風機 保代
洗い髪さらりとかろき扇風機 三久
扇風機今はお前も首振らず いち
銭湯の大扇風機ゆったりと 荂
子どもらの正座して待つバナナかな 三久
雨上がり紫陽花光る通学路 遊雅
廃線の駅舎見守る扇風機 彌紗
- ** 出句一覧(五十音順) ***
大井どんどん(欠席投句)
幼子の唄声途切れ扇風機
鳴呼酷暑強でも効かぬ扇風機
扇風機自身が動き熱放つ
懐かしむバナナリュックに遠足だ
大野彌粆
廃線の駅舎見守る扇風機
お猿さん両手にバナナ得意顔
荒れ庭の主になりしドクダミ草
チェシャ猫の笑うが如し夏の月
川﨑遊雅
扇風機タイマー昼寝の邪魔をする
甘いかな孫に買いおくバナナかな
雨上がり紫陽花光る通学路
梅雨の月今宵カメラとかくれんぼ
久保田いち
三十年共に動いた扇風機
バナナたべフィリピン沖の父想う
扇風機今はお前も首振らず
運動会バナナご褒美一等賞
田中保代
トロトロとレトロ喫茶の扇風機
かぶりつくバナナの香り口いっぱい
梅雨晴れ間気温朝から三十度
塀超えて葉かげに青きぶどう見ゆ
玉木憲康
熟し時土産バナナや皮の山
扇風機暑さの前に埃拭き
空梅雨に夏服干して棚膨れ
熟し頃甘き香りのバナナ剥き
馬場義治
午後三時フラぺチーノで雨休み
昔日の埃かぶった扇風機
幼な子がこっそり食べるバナナかな
初デートペアストローで飲むクリソ
花里 荂
ご褒美のバナナは銀座千疋屋
梅雨曇ゴルフ場は千五百米
銭湯の大扇風機ゆったりと
青りんご鳥に突かれ傷だらけ
古川龍郎
ラーメン店天井からの扇風機
満員の天井涼すや都電かな
日本語でバナナを売るや外国人
日曜日子等にバナナを買いにけり
三浦三久
洗い髪さらりとかろき扇風機
子どもらの正座して待つバナナかな
孫と見たイルカもシャチも飛んだ夏
子に母に白滝たかく雲のわく
次回:令和7年7月25日(金曜日) 午後1時~
兼題 「金魚」「浴衣」
令和7年6月27日製
« 前の記事へ | 一覧へ |